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“デザイン思考”または“デザイニスト” [戦略]

1/14(土)[公開シンポジウム]企業経営をデザイン思考する
戦略経営デザイン人材育成講座〈STRAMD〉3に参加してきました。

今、日本の(にかかわらず)企業が世界に向かって飛躍していくためには「デザイン」という概念が欠かせないと言われています。そこで、広く一般より学びたい人を募って桑沢デザインにて講座を開いているのが「STRAMD」Strategic Managiment Design in Kuwazawa です。
その考え方を広く世間に認知してもらい、広めることを目的としたシンポジウムで、以前このブログでも紹介したPAOSを主宰されている中西元男先生(この講座の主導者です。またインテリアデザインで大変高名な内田繁氏(僕の若い頃には一世を風靡していましたからちょっと懐かしかったです)、やはり以前にこのブログで本を紹介した紺野登氏など実際にこの講座で教鞭をとられている先生方や、実際に学んだ、また学んでいる生徒(社会人)などを交えてこの講座に対する紹介や必要性などを語っていました。

私のお手伝いしているCoco-de-sica TVでもU=STREAM配信いたしましたので、そのうちコンテンツとして見れるようになるかもしれません。

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Coco-de-sicaTV:http://www.coco-de-sica.tv/edu/

大きな目的としてこの講座の必要性を説き、次の参加者を募るというのがありましたので、それに関する内容がほとんどでしたが、いくつか勉強になる話もありました。
私的な非常にラフなピックアップですみません。

ひとつは、中西先生の話されたSTRAMDの根幹である、いわゆる私たちのような職業的Designer(デザイナー)だけではなく、企業活動や生活に至るまでデザイン思想という考え方を持ち込めるDesignist(デザイニスト)という人間が必要であるということ。

特に私たちのような狭義のデザインを職種としている人間にとって、この広義の「デザイン」または「デザイン思考」というのがわかりづらいんです。
例えば例に挙がったRoger Martinというビジネスマネジメント学者は、「論理的思考と創造的直観を効果的に融合・活用することをデザイン思考と位置づけ・・」
http://ischool.t.u-tokyo.ac.jp/workshop/roundtable_aug11
と言ってます。新しい製品を生み出す過程に於いて、また企業そのものの組織の変換、もちろん製品のイメージ戦略に於いてもこのデザイン思考が必要になってくる。

どうでしょう?「このデザイン素敵だね!」って言いづらいデザイン(笑)ちょっと難しい。
アメリカではたとえば重要な案件の会議に於いて、科学の専門家、ビジネスマネジメントの専門家にデザインの専門家が加わって意思決定をしていくという話もありました。

またもうひとつ、Roger Martinの言葉を、パネリストである国際教育の専門家、安藤益代氏が引用していて、「極端な発想は創造的挑戦と考える。発想者に感情移入する。両方の言語を理解する。100%理解してもらえると思わない。未来の一部を過去にする 50:50がビジネスのデザイン思考」
という内容は非常に印象的でした。すべての日本の企業の人たち、特に人やクリエーターからのプレゼンテーションを受ける人々に意識して欲しい言葉です。

※ちゃんとメモを取りながら見れなかったのでいい加減な記述があるかもしれません。お許しください。

STRAMD
http://stramd.kds.ac.jp/

ユナイテッドアローズの経営理念と成功 [戦略]

今回12/17のSTRAMD(土曜特別講義)では、今やアパレルの勝ち組、みんな大好きユナイテッドアローズの上級執行役員である東浩之さんのお話でした。

デザインとは直接あまり関連のないお話ですし、僕も専門外なのでまとめるのが難しいです。すみません。

東さんは大手アパレルから、ユナイテッドアローズ創業社長である重松さんの経営理念に大変共感して、この会社に移られたそうです。
もともと人事やマネージメントの方なので、どんな洋服が売れるとか、ユナイテッドアローズの洋服デザインのこだわりについてなどのお話は無く、社長の理念をもとに東さんを中心に作られたユナイテッドアローズの経営理念を、いかにして全社員に浸透させられるかという内容が主でした。

経営理念はある意味永遠ですが、そこはやはり時代と共に生きる服飾業界。変えたり戻したり奮闘されているようです。(東さんのような非常に優秀な人が反省したりしながら一生懸命目的へ向かってあがいてる姿にはとても共感しました) 
でも基本は社長さんがずっと言われている「日本人のためのスタンダードを」(の英語)だそうで、当然スタンダードと言えるシェアまでがんばるという意味もあるようです。

話は無かったけど、結局その経営理念の浸透こそが、ブランドのブランドらしさを作っていくのかなあと思いました。

しかしその浸透方法は、「とにかく全店回って販売員たちと話をする」だそうで、そういうところは非常にクラシックな方法をとっておられます。もちろんそのことにより色々な話や情報、現場の生の状況などが肌で感じられるという大きなメリットもあるので、役員になってもやめられない日課のようです。

さて、お話の中で情けないことに私が知らなかったので、その道の人には常識(かな?)の”SWOT分析”を紹介させてください。目標を達成するために必要な分析のポイントのことで、詳しくはWikiなどいろいろ出てますので参考に。単純でわかりやすいそれでいて奥が深い理論に思えました。
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この内部の「強み」「弱み」に関しては、理念ブックを作る際に内部外部を問わず様々な人にユナイテッドアローズの強み弱みをビデオ片手に聞いたそうです。会社のお掃除のおばちゃんにも聞いて、その答えにはとても大切なものがあったというお話をされていました。

なんだかかっこうよく見えるアパレル会社の内側で、非常に泥臭い努力をされてる方がいて、それが成功への要因をひとつずつ作っているんだなあと、当然のことなのかもしれませんが感動しました。

コミュニケーションさせるために [戦略]

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デザイナー募集に対して、今回は思った以上にたくさんの方々の応募があり、非常にうれしい反面、こちらの状況のせいですべての人と会うことが出来ずに非常に残念です。ごめんなさい。

最近の人たちは、学校でもパソコンなどを駆使して、かなり本物に近い、クオリティーの高い作品を作っていてとても感心しました。
そんな才能のある若者たちに、現在の社会状況はふさわしい場所を与えることが出来ないことにとても歯がゆさを感じます。

さて、今回とても元気な大阪の若者がわざわざ訪ねて来てくださって、お話をすることが出来ました。
彼はとてもバイタリティーがあって積極的だし、作品もたくさん作っていました。ただ作品にデザイン学生特有の問題点があったのでそれについて話した内容をちょっと書いてみます。

それは作品(特に広告)で、思うようにコミュニケートできていないという点です。まあ、プロじゃないんだから当然と言えば当然です。
一人で自分の頭で考える。こういうことを表現するには、このモチーフが良いんじゃないか、こういう手法を使うとイメージが表現できるんじゃないか・・・。多分そんなことを思いながら実際に作品として定着していく作業をすると思います。

しかしここで問題です。それが表現になった時に、本当に見る人は作った人と同じ考え方をしてくれるんでしょうか?
頭で構築していくと、考えがひとりでに階段を上がってしまって、最終形が自分の世界感の表現に陥ってしまいます。これってつまり「マスターベーション」です。アートの世界ならこれでオッケイだと思います。自分の想像物の発露がキャンバスにほとばしっていれば良い。でも広告などのコミュニケーションだと厳しいですよね。誰もそんなことにお金を払わない。

それを回避するにはどうしたら良いか。まずは、「ターゲットのことを考える」です。見る人がどういう風に見るのかを良く考える。実際にターゲットに見せて感想を聞く。見る人の気持ちになってクリエイトする。そんな基本に立ち戻ってみましょう。

ポスターなんて実際に人が見る時間はものすごく短いです。そんな中で心をわしづかみにするクリエイティブを作るにはどうしたら良いか考えてみてください。
僕らには非常に優秀なマーケッターという人たちがいて、ターゲットの設定やクリエイティブに対しての評価もしてくれます。また彼らから提案もあり、チームとしてより効果の高いものを作って行きます。
アマチュアの時はそういうスタッフがいる訳でもないので、自分でいろいろ相手のことを考えてみてください。恋愛と一緒です。どんな相手にも同じ押し方じゃあ中々口説けない。相手の思いを良く理解して、相手の心にぐっと刺さる口説き文句を考えなくてはいけませんよね。つまるところ見る人たちへの「愛」(または優しさ)と言ったら言い過ぎでしょうか。

※画像は讃岐で見つけたローカルなポスターです。「腰が強い」っていいたいんですよね。思いは伝わります。(多少すべってますが(笑))

汚れじゃなくデザインです! [戦略]

中々更新できずにすみません。

さて、ちょっと面白いデザインの話題があったので触れてみます。
ご存知だと思いますが、NIKEがスポンサーをしている湘南国際マラソンのTシャツがニュースになりました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110112-00000011-kana-l14

shonan.jpg

参加者に送付されたTシャツに対して、印刷のミスで汚れてるんではないかとの問い合わせが、多数寄せられたというものです。
NIKEのブランドイメージからしたら、これは完全にデザインの範囲ですよね。NIKEらしいというか、動的で挑戦的です。
でも誰でも参加できるある意味公的なイベントですので、年齢の幅も広いしいろんな人が参加してます。年配の方は靴だって昔から愛用しているミズノかオニツカタイガーかもしれません。
そこに今回の微妙なズレがあるのですが、大会本部の後処理の苦労は別にして、これって本当に単なる失敗、ミス、ネガな話なんでしょうか?

ここからは私見ですが、少なくとも私はこのニュースによって、湘南国際マラソンの存在を知りました。Tシャツを見ても、なるほど、デザインの良し悪しはともかく意図は分るなあという感想です。
ある意味、常に挑戦するアスリートのようなスタンスでブランドイメージを作って来ているNIKEにとっては、こういう話題は決してネガではありません。

デザインって、すべての人が「スゴくいい」っていうのはかなり絵空事です。
ロック(特に黎明期の)と同じで、「やだな」と思う人が多いものは、えてして「超いい」と思う人を生みますよね。結局は、目的とするターゲットにぐさっと深く突き刺されば成功です。反対意見はターゲットには逆に追い風になります。
今回のこのトピックが、もしそこまで考えられて仕掛けたのなら(多分違うとは思いますが)成功してると見ていいと思います。
皆さんはどう思われますか?

韓国サムスンのプロダクトデザイン [戦略]

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以前書いたカメラマン山田修二さんのお話に続いて、今回の桑沢の公開講座「STRAMD」は、韓国最大の電機メーカー「サムスン」のデザインチーム長の吉田さんという方の話でした。
ID(インダストリアルデザイン)またはプロダクトデザインは私の分野ではありません。また、話は、企業内に於いてどのようにデザインと向き合い、また取り入れていき、最終的には商品力、企業力を向上させていくかという企業戦略に関連したものでした。こちらも関係はなくはないけど、企業内の話としては、私のような外注とは立場が違う内容です。

しかし、日本企業よりも、広義の「デザイン」と言うものに対してきちっとした認識と理解があり、社内的にもいいデザインが「通りやすい」環境にあることが良く分かりました。デザイナー自体も1000人弱在職しているようです。
日本の場合は欧米などに比べて「いいデザイン」が、通りにくい印象があります。機能や、価格戦略に対する諸経費などの考え方が、いいデザインに対して優先してしまうことも多いのでしょう。また、例えばアップルのような、一般的認識の枠を超えたブレークスルー的商品が出来にくい環境にあるような気がします。

プロダクツの場合は、例えばユニバーサルデザインのように「使い勝手」などもデザインのうちです。クールで格好いいことだけがすべてではないので、一概には言えないのですが、私はサムスンの商品に対していままでデザインのいいものを作ってるようなイメージはまったくありませんでした。しかし、グッドデザインアワードを含むかなりのデザイン賞を取られているらしく、彼らのデザインに対する意識は「大企業的」ながらかなり高いところにあるように見え、認識を新たにしました。(大企業的=総合的、戦略的。突出した感覚ではなく)

なんとなく韓国企業って「日本企業に追いつけ」ってイメージですよね。すごく似た分野を一生懸命追いかけてるような。
でも、現状サムスンの営業利益は国内全電機メーカーの利益を足したよりも多いらしいです。最近のニュースにもあったように、ウォン安も後押ししてますよね。多分欧米でも日本メーカーに比べて「安い」イメージ大の韓国製品だと思いますが、日本が三大メーカーのお株を車業界で取ってしまったように、この業界もこれだけ意識高いとブランド力やイメージでも、危ない感じが“ひしひし”でした。

©SAMSUNG ELECTRONICS CO.,LTD.

キャラクター [戦略]

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日本は世界一のキャラクター大国です。キャラ大好き。

広告やプロモーションでは、形の無い例えば「サービス」や「キャンペーン」のようなものをキャラクターにするととても有効です。難しいことをそのまま言っても中々届かない。そこで特徴をいくつかモチーフに入れ込んで、キャラにします。すると難しいものに対する距離感がぐっと縮まる。新しいもので言うと「地デジカ」かな。ただのおやじギャグだけじゃない、角がアンテナになってますね。
ちょっと横道にそれますが,これって仏教において,釈迦が「偶像」を禁止していたのに、入滅後しばらくして、分かりづらく難しい教典をなんとか人々に受け入れさせるために、その内容とその効果(功徳)を分かりやすく釈迦の像に刷り込んで仏像を造ったのと同じ手法です。あれもれっきとした一種のキャラです。

日本の人がキャラ好きなのは、日本に於ける漫画の発展とも関係があると思います。ほとんどの人が漫画的なものに非常に親和性があり,「分かりやすさ」を備えていると認識しています。
地域おこしにも一役かってますね。「彦ニャン」、「せんとくん」。せんとくんの可否の論争はまだ記憶に新しいですね。

ただ、キャラを作ればいいと言うわけではなく、人々に受けるキャラクターを創造しなくてはいけません。クオリティーは大事です。時代性、モチーフ、色彩なども外せません。ユルキャラやブスかわいいなどは時代性の影響でしょう。

もうひとつ、キャラクターの良いところは“うまく行けば”それ自信がお金を稼いでくれる可能性のあることです。そのものの人形やフィギュアだけでなく、別の商品などにくっつけて、その商品の売り上げに貢献します。日本人の大好きな「経済効果」ってやつです。そんな二次的な収入もあったりするので,著作権の所在は最初にはっきりさせておかなくてはいけません。

サンプルは,環境省の外郭団体の仕事で作った「エコカー」のキャラです。今でも2代目が「アスカーくん」として活躍中です。イベントなどがあるので,シンボルとして,プレゼントとしてなど使い回しがいいのですね。

明日からお盆でちょっとお休みします。17日からまた始めます。



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